冬のプール通いが風邪をひかない体をつくる理由

2025/11/08

― 寒い季節こそ、水の力で整える ―

気温が下がってくると、外に出るのが少しずつおっくうになる。
「寒いし、今日はやめておこうか」――そうやって、運動を先延ばしにしてしまう人も多いのではないだろうか。
だが実は、そんな季節こそ温水プールが最も効果を発揮する時期だ。

プールといえば夏のイメージが強いが、冬に通うことで体の芯から温まり、免疫力が高まる。
ストレスの解消にもなり、心身のバランスを取り戻す時間にもなる。
「冬のプール通い」は、静かなブームになりつつある。

温かいプールは“もう一つのサウナ”になる

多くの温水プールでは、水温が30〜32℃に設定されている。
入った瞬間は少しひんやり感じても、すぐに体が慣れてじんわり温かくなる絶妙な温度だ。

この温度帯は血行を促進し、体を芯から温める効果が高い。
寒さでこわばった筋肉がゆるみ、代謝が上がる。
しかもサウナのように心拍数を急に上げないため、自律神経を穏やかに整える作用も期待できる。

水の浮力で体が軽くなると、重力から解放されてリラックスしやすくなる。
自然と深い呼吸ができるようになり、全身の血流と酸素循環がスムーズになる。
これが、免疫のベースを支える“整う”感覚につながっていく。

プールでは、歩くだけでも全身の筋肉を使う。
水の抵抗によって、陸上よりも少しだけ負荷がかかるため、軽い運動でも有酸素運動としての効果が高い。

ウォーキングや軽いクロールを20〜30分続けるだけで、
心臓や肺がゆるやかに鍛えられ、血液とリンパの流れが改善される。
その結果、免疫細胞の働きが活発になり、風邪や感染症への抵抗力が高まるのだ。

また、運動によって一時的に体温が上がること自体も、
体にとっては“軽い発熱”のような免疫刺激になる。
こうした温めて動くサイクルが、風邪をひかない体をつくる鍵だ。

免疫力を落とす最大の敵は、言うまでもなくストレスだ。
忙しい日常の中で、体を動かすよりも心を休める時間が必要な人も多い。

プールの中には、独特の静けさがある。
水に包まれることで音がやわらぎ、自分の呼吸と水の音だけが聞こえる。
その静寂の中で、頭の中のノイズが消えていく。

まるで“水中瞑想”のように、心が落ち着く。
交感神経（緊張）から副交感神経（リラックス）へ自然に切り替わり、
その結果、ストレスホルモンが減って免疫力が上がる――そんな循環が生まれる。

都心で手軽に通えるプールといえば、やはり**東京体育館の屋内プール（千駄ヶ谷）**だ。
新宿からも渋谷からも電車で10分以内。
JR千駄ヶ谷駅を出てすぐ目の前というアクセスの良さが魅力だ。

広々とした50mプールと25mプールに加え、ウォーキング専用レーンや採暖室に浴室も完備。
ガラス張りの開放的な空間で、日中は自然光が差し込み、夜はライトに反射する水面が美しい。
仕事帰りに立ち寄るのにぴったりな都会のオアシスといえる。

料金は2時間700円前後と手頃で、都民でなくても利用できる。
「ジムに通うほどでもないけれど、体を動かしたい」
「デスクワークで凝り固まった体をほぐしたい」――
そんな人が、仕事終わりにふらっと泳いで帰る姿も多い。

続けるコツは、“頑張らない”ことだ。
最初から泳ごうとせず、水中ウォーキングだけでも十分。
20〜30分歩くだけでも、体は芯から温まり、リラックス効果がある。

おすすめの流れはこうだ：

この程度でも、十分に血行促進と免疫アップの効果を感じられる。
「また来週も行こうかな」と思えるくらいが、継続のベストバランスだ。

冬になると、多くの人が「冷やさないこと」を意識する。
けれど、ただ防寒するだけでは、体の内側は温まらない。
免疫を支えるのは、軽く体を動かし、自ら熱を生み出すことだ。

プールは、その両方を叶えてくれる。
水の中でゆったり動き、終わったあとには体がぽかぽか。
サウナよりも穏やかに、運動よりも気楽に、健康を維持できる。

寒さで固まった体を解きほぐし、心まで軽くなる――
そんな“整う時間”が、東京体育館のプールにはある。

・冬の温水プールは免疫力アップの隠れた味方
・水の温度と浮力が自律神経を整える
・水中運動は無理なく代謝を高める
・東京体育館なら仕事帰りでも気軽に通える
・続けるコツは「頑張らないこと」

冬のプールは、運動ではなく**“セルフメンテナンス”**の時間。
お金も時間もそれほどかけず、心と体をリセットできる。
忙しい都会の冬こそ、水に癒やされるひとときを。
そして気づけば、「あれ？今年は風邪ひかなかったな」と感じるはずだ。

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